FASHION

2021.02.26

RH INTEREVIEW with CREATORS vol.1 後編 ~WISM 堀家 龍~

先週スタートした新企画《RH INTERVIEW with CREATORS》。vol.1の前編ではWISMバイヤー兼コンセプターの堀家龍さんの人生哲学に迫り、経験と体験がモノを言う唯一無二の店作り、コロナ禍で変化した心境の変化、WISMに関係する全ての方への感謝など、人間味に富んだ話を伺いました。今回はその後編です。堀家さんがこのシーズン特に気に入っているアイテムを5つ選んでもらいました。前編では例年以上の別注を展開できていることに触れましたが、その中での厳選5アイテム!そして、そのアイテムたちに散りばめられた堀家さんの真剣な想い。必見です。   ① GALLERY DEPT.のスウェットフーディ ② ULTERIORのWISM別注スウェットセットアップ ③ COMOLIのWISM別注デニムパンツ ④ doubletとWISMのコラボレーションアイテム“Deli-T” ⑤ rajabrookeのWISM別注超撥水風呂敷 ⑥ 堀家さんが描く、これから先1年のWISM   堀家 龍(WISM バイヤー兼コンセプター) 1978年生まれ、相模原出身。今では2人となったWISM創立メンバーの内の1人で、フラッグシップの渋谷店初代店長。中規模チェーン店から洋服のキャリアがスタートし、古着、モード、セールス、WISMと渡り歩いたメンズファッションの生き字引。10kmのジョギング×50mダッシュ10本×懸垂100回を週2でこなすスーパーストロングスタイルライフスタイルの持ち主。「唯一無二」が口癖。それらを簡単に感じ取れるフイナムブログはこちらから。  
① GALLERY DEPT.のスウェットフーディ
スウェットフーディ(GALLERY DEPT.) ¥60,000+tax 堀家さんが最初に選んだのはLAのブランド【GALLERY DEPT.】のスウェットフーディ。クラフト感あるペイントはやはりアソート。ひとつひとつ個体差があり、WISMでは在庫を全てお店に出してお客さんに選んでもらっているそうです。インタビュー前編での、WISMとはどんなお店ですか?、という問いに対して堀家さんは、経験と体験を売るお店、と語ってくれたましたが、まさにこのプレゼンテーション方法がその象徴です。 堀家さん(以下、敬省略)「ペイントの個体差が個性になっているので在庫を全て出して、お客さまには好きなものを選んでもらうようにしています。6万円と高額なのに個体差がすごいあるって、買うのも勇気がいると思うんです。だからお客さまとスタッフで一緒に悩んで、試着をする。着てみたときの体験が最高であれば、買っていただく。この体験はネット上では絶対できませんよね」 —一般的な販売の概念だとスウェットに6万円はかなりの冒険になると思うので普通だと「売れない」という判断になると思うのですが、GALLERY DEPT.を買い付けた理由は何なのでしょうか? 堀家「GALLERY DEPT.の人たちがカッコ良かったから買ったんです。そこに値段は関係ありませんでした。正直、2年くらいは悩んだんです。けれど、WISMは自分たちがイイと思ったものを売るお店なので、僕がイイと思ったから買い付けた、理由はそれだけです。お店の空気感とスタッフがとにかくイケてる。最初に会ったオーナーがこのスウェットにショーツスタイル、もう一人のスタッフはリメイクデニムにプラダを着ている、そして店内は歴史を感じる空気、とにかくクールだったので悩んでいる間もずっとコンタクトは取り続けていました。僕の拙い英語で直接やりとりしているんですが、間に通訳が入らないからこそ自分の気持ちが伝わっている気がしたんですよね」 WISMのコンセプトは「自分たちが生きてきた中での経験や記憶に裏づけられた直感から今、最高と感じているアイテムをセレクト。ジャンル、国籍、性別などファッションシーンにある様々なフレームは存在しない。100%イイと思うものを、100%のクオリティで提案するショップ」。このフーディも堀家さんの経験や記憶に裏付けされた直感から買い付けられたものだ。  
② ULTERIORのWISM別注スウェットセットアップ
(左)DRY FEEL SILKY TERRY クルーネックスウェット ¥26,000+tax (右)DRY FEEL SILKY TERRY スウェットパンツ ¥27,000+tax (どちらもULTERIOR × WISM) スウェットに限らず、メンズのセットアップの流行が始まって数年が経ちます。そんな中、堀家さんにはようやく最近その波が来たのだとか。このあたりもWISMのコンセプトに素直であり、自分の気持ちに素直な堀家さんらしいセレクト方法です。ちなみにインラインので同素材のフーディを展開しているので、この別注モデルと合わせて3型の展開です。 堀家「DRY FEEL SILKY TERRYというULTERIORのオリジナルスウェット生地なんですが、これに惚れてしまいました。スウェットマニアなデザイナーらしく、とことんまでこだわっていてカッコいい生地。だからこそ壊したくなったんです。インラインのスウェットパンツはスラックス型の展開なんですが、WISM別注ではとことんカジュアルに仕上げました。それでも魅力が褪せないスウェットってすごいですよね。パターンは1から引いてもらっている完全別注モデルです」 生地がいいからこそ、逆にぶっ壊してみるというこの発想。 堀家「みんなが欲しくなる別注になっている、と自分がやっていることに自信はあります。これからは情報に価値がどんどんなくなっていくと思うんです。早いか遅いかを競う螺旋階段からはそろそろ降りなきゃいけないですよね。勝負できる個性を持った別注を今後も展開していきたいです」  
③ COMOLIのWISM別注デニムパンツ
UNITE DENIM(COMOLI × WISM) ¥39,000+tax 昨年の9月に発売し、RHでも紹介したこのデニム。9月は予想以上の大反響だったようで、今年の3月の再販が決まったようです。今後も定番的に展開したいとのことですが、気になるのがUNITE DENIMという名称。WISMが別注したモデルには愛称が付けられることが多いのはご存知でしょうか? 堀家「COMOLIとWISMの定番のデニムにしたい、という思いも込めて愛称をつけました。UNITEはミックスする、入り混じる、という意。オーセンティックなデニムの形や特徴的な年代の色使いなど、歴史や形をミックスしているのでUNITE DENIMと名付けました。商品名は時間をかけて考えますが、結局最初に頭に浮かんだ名前が採用されることが多いですね笑」 —去年の発売時は即完売ということだったんですが、COMOLI好きからすると、まさかCOMOLIがこんな形のデニムを!?という意外性も大きかったと思うんです。これを狙ってのコラボレーションだったんでしょうか? 堀家「COMOLIのファンの方にももちろん買っていただきたいですけど、その方々をターゲットにしていたら結局その方々にしかこの想いは届かない。ブランド単体では届かない部分を僕たちが広げて、結果的にCOMOLIのファンが増えるとブランドも喜んでくれると思うんですよ。デザイナーが僕たちの世界に入らなきゃわからないことがあると思うので、こっちへどれだけ引き込んでいくかが大切です。だから、僕はこう言った話を常にデザイナーさんと詰めて、お互いが納得した形で商品を世に出しています。そして、その商品やそこに至った考え方を自分たちから世の中に伝えていくことが大切だと思って動いています  
④ doubletとWISMのコラボレーションアイテム“Deli-T”
Deli-T(doublet × WISM) ¥13,000+tax WISMと言えばdoublet。そういうイメージがつくきっかけになったと言っても過言ではないdoubletとのコラボレーションTシャツ。RHでも幾度となく紹介してきました。このDeli-Tでなんと8シーズン目!ロングセラーとなっているこのTシャツシリーズは今後も継続していく予定とのことです。 堀家「COMOLIの時に話した、僕たちの世界に引き込んだ最たる例がこのTシャツシリーズです。doubletデザイナーの井野さんとはとにかくコミュニケーションを取っています。このコミュニケーションがどれだけ大切なことかがお互いによくわかっているんだと思います。そのコミュニケーションを思い出し、お互いがクスッと笑える温度感のデザインで表現しています」 堀家「今やdoubletファンだけじゃ無くて、このTシャツファンがいるくらいの定番になっていますし、期待してくれている方がいらっしゃるんです。doubletでリーチできなかったところに届けることができていると実感しています。カッコいいことをウィットに富んだ表現にしたり、敢えてファニーに魅せたりするバランス感はバイヤーの熱量の見せ所だと思います」  
⑤ rajabrookeのWISM別注超撥水風呂敷
ASIAN BATIK TENUGUI / FUROSHIKI PACK(rajabrooke × WISM) ¥11,000+tax 超撥水。アパレルではあまり耳馴染みの無いワードですが、そんな生地がなんと風呂敷に。rajabrookeお得意のWISM別注バティック柄はコーディネートに花を添えます。商品は風呂敷という名前になってはいますが、写真のようにバンダナ風のようなアクセサリー感覚で使うのがオススメです。 堀家「この風呂敷のすごいところは水を透過させない超撥水加工がされていることです。植物に水をあげる時に使ったりすると粋だし、おしゃれですよね。風呂敷の役割はもともとお風呂に持っていくもの。お風呂にキレイな服を包んで持っていって、帰りは行きに着て行った服や濡れた手拭い、タオルを入れて持って帰る。だったら撥水のほうがいいよね、という発想から生まれた風呂敷です」  
⑥ 堀家さんが描く、これから先1年のWISM
堀家「バイイングはとにかく足を使って回っています。便利を追求するのであれば今はいろんな方法があるので効率的にできると思いますが、お客さまに経験と体験を提供するお店であるならば自分も経験や体験をしなければ本質がお客さまに伝わらないと思うんです。便利をを追求するのはWISMのスタイルではありません。これからも挑戦するために忘れてはいけないことはコロナ禍の中でも一緒に戦ってくれる人たちがいたから、今、自分もWISMも戦えている、ということです。自分自身で変えることができる環境があるならば、これからもどんどん挑戦していきたい。そして、それが関わってくれている方々に恩返しができるのであればこれ以上のことはありません。何でも、最後は人に辿り着きます。笑顔で笑っていられる場所じゃ無いと人は集まりません。今のWISMをこれから1年、加速させていきます   <問い合わせ先> WISM 渋谷店 東京都渋谷区神宮前5-17-20 1,2F 03-6418-5034 WISM 堀江店 大阪府大阪市西区南堀江1-9-7 06-4390-4050 WISM 新宿店 東京都新宿区新宿4-1-7 2F 03-5361-7760

Writer Profile

谷本春幸

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谷本春幸

PR / ライター / スパゲストハウスルルドリーダー・広報

EDIFICE、417 EDIFICE、JOURNAL STANDARD、WISMなどのプレスを経て独立。 フリーランスでライターを経たのち、群馬県・四万温泉の宿「スパゲストハウス ルルド」のリーダー兼広報に。現在は群馬に拠点を移し、フリーランスライターとの二足の草鞋で活動中。 INSTAGRAM:@haruyukitanimoto Twitter:@haruyukitanimo1