––コンパクトな敷地にセンスが詰まっている、いかにも都会的なOVERLAP。誰もが足を運んでみたくなるお店ですが、このプロジェクトがスタートしたきっかけは何だったのでしょうか

国領さん（以下敬省略）「僕と水野は昔からの友人で、クラブハウスコーヒーの山田は僕のお店の常連だったんです。水野が洋服のお店を出そうとしていたことは聞いてたし、山田がセカンドキャリアの画を描いていたので3人でお店を出すことを提案したんです。これがOVERLAPの始まりですね」

水野さん（以下敬省略）「富ヶ谷のこの場所って住んでる人も多ければ、感度が高い人も多いんです。そういう人たちがふらっとコーヒーを飲みにきた時に、洋服を見て気に入って買ってくれたりとか、洋服を見にきた人たちがランチにサラダを食べよう、ってなると嬉しいですよね。来てくれる人たちのライフスタイルの一部になるとOVERLAPの完成形だな、って思います」

国領「そう言った意味で富ヶ谷って土地を3人とも気に入ったのかもしれません。OVERLAPが目的じゃないとここには来ないので、そう言う人たちがたくさん来てくれるとスタッフや僕たちのモチベーションにもつながりますしね」

この写真はペット連れの周辺住民とClub House COFFEEスタッフの微笑ましいコミュニケーションを撮ったもの。取材スタート時から、OVERLAPには何故かポジティブな印象を感じたのだが、来店するお客さんは落ち着いているし、スタッフは一様に笑顔で、とにかく雰囲気が良い。人を惹きつける魅力を存分に感じることができるお店だ。

—OVERLAPという名前の由来は？

国領「僕と水野はサッカー、山田はラグビーで3人ともスポーツを共通項に持っているので、右肩上がり、チャレンジする、っていう意味をさす言葉がいいね、って話をしていたんです。こんな感じで探していたら3つの業態が重なり合ってみんなで突き進んでいくワード”OVERLAP”に行きついて、3人ともピンときたっていう流れですね」

水野「空間デザインは飽きがこないものを意識はしましたが、それぞれのパートではそれぞれがデザインを担当しました。そんな感じでもまとまった落ち着きある空間が完成したのは単純に嬉しかったですね」

外のベンチで作業をしているのは国領さんだが、中のカウンターではお客さんが仕事をしながらコーヒーを飲んでいる。仕事や趣味にスイッチを切り替える雰囲気作りも秀逸で、この空間にいることだけでも価値を感じることができるというのもOVERLAPの大きな魅力だ。OVERLAPの全体の紹介はここまで。次からはそれぞれの業態にフォーカスする。