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2019.10.29

空間演出は杉本博司・榊田倫之両氏。時がテーマ<カルティエ>の展覧会

この秋、静謐な空間でゆっくりとアートに興じたいなら、現在開催中の「カルティエ、時の結晶」はいかが?

2019年12月16日(月)まで開催するこの展覧会は、言わずと知れた高級ジュエラー<カルティエ>の1970 年代以降の現代作品に焦点を当て、その創作活動における革新性や現代性、独自性を、過去に制作した歴史的作品とともに展示する世界初の試み。10月25日(金)にはアルベール2世モナコ公殿下も鑑賞したことで話題を集めています。 展示の構成は「時間」をテーマにしていて、「色と素材のトランスフォーメーション」「フォルムとデザイン」「ユニヴァーサルな好奇心」という3つの章で、カルティエのイノベーションに満ちたデザインの世界を探求。各時代に呼応したタイムレスなデザインを生み出し続けるカルティエの「時」の断面を見ることができます。

展示風景 第2章 新素材研究所© N.M.R.L. Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki Sakakida

ジュエラーの展示会というと、きらびやかで敷居が高いというイメージを抱きますが、展示空間は”男性的“と譬えてもいいかもしれません。会場構成を手がけるのは新素材研究所の杉本博司氏と榊田倫之氏。このふたりの手によるものというだけでも観る価値のある展覧会であることがわかるはず。

杉本博司《逆行時計》ミクストメディア(作家本人により逆行化され修復された1908年製造の時計[製造フォンタナ・チェーザレ、ミラノ])© Hiroshi SugimotoCourtesy of N.M.R.L.

「旧素材こそ最も新しい」という理念のもと、伝統的な職人の技術と最新技術とを融合させ、現代的なディテールで仕上げる彼らのデザインが、「時」を意識し回遊する展示空間を創出し、新たな鑑賞体験を提示しています。 めったにお目にかかることができない個人の所蔵作品を世界から集めた、貴重な機会。「時」を意識し回遊する展示空間で、さまざまな気づきを得られるはずです。

TEXT_KEI AKAGI

Cartier, Crystallization of Time 「カルティエ、 時の結晶」 会期:開催中~12月16日(月)※毎週火曜日休館 開館時間:10:00~18:00(金・土曜日は20:00まで。入場は閉館の30分前まで) 会場:国立新美術館 企画展示室2E 展覧会ホームページ メイン画像クレジット:展示風景 序章「時の間」新素材研究所 © N.M.R.L. Hiroshi Sugimoto + Tomoyuki Sakakida